01.教育事業

∞塾プロジェクト

   2018年度から洲本市教育委員会とともに取り組んでいるプロジェクトで、洲本にある5つの公立中学校の生徒を対象としたキャリア教育事業です。
   洲本市には大学がないため、受験情報やキャリアパスに関する情報面で都市部の子供よりハンデがあります。そのために将来の夢の選択肢に制限がかかりがちです。
   ∞塾プロジェクトは大学生が講師としてはいることで、子供たちに無限の可能性を切り開く力を持ってもらうことを目標としています。

洲本っ子∞塾

   エスノ3ジョウのメンバーが実際に地域の学校に訪問して行なうイベントです。2018年は洲本市の3つの中学校(青雲中学校、五色中学校、安乎中学校)で開催しました。ボランティア活動を頻繁にしている中学には、ボランティア活動に関連したテーマ設定など、各学校の特色に合わせたワークショップを行なっております。

京大キャンパスツアー

   2018年12月に京都大学で、大学についてより深く知ってもらうことを目的としたキャンパスツアーを実施しました。洲本市の中学生30名と保護者10名が参加しました。京都大学のキャンパスを案内するだけでなく、模擬国会や模擬授業なども行ないました。

出張!京大ラボ

   夏休みの自由研究で何をやったらいいか分からないという子供たちを対象とした実験ワークショップです。手軽だけど本格的な実験や講義を通して学校より一歩進んだことを学び、科学的なものの見方を養います。第1回は8月5日に、1927年にノーベル物理学賞を受賞した霧箱の実験を行ないました。

02.観光事業

レトロこみちプロジェクト

   レトロこみちとは、兵庫県洲本市の市街地の約 350mの路地のことで、比較的新しい観光地です。江戸時代から区画整備がされていなかった古民家をリノベーションし、島外からお店を誘致しています。若者の定住を目指し、地域住民の任意団体である城下町洲本再生委員会が整備し、7年間で70店舗もの店が出店しました。
   また、年に2回、「レトロなまち歩き」というイベントが開催されます。その際、再生委員会が2日間だけレトロこみち周辺の物件を格安で貸し出すことで島内外から多くの店が出店しています。
   レトロこみちには洲本の名所として多くの観光客が訪れています。それでもなお、観光地としてはさらなる発展のポテンシャルが見込まれます。
   私たちは大学生の視点でそのポテンシャルを開花させ、レトロこみち共同組合とデザインやものづくりを行っている京都大学のサークルである「京大工房」とタッグを組みながら、レトロこみちの総合プ ロデュースを行っております。

パンフレット制作

   レトロこみちのパンフレットを制作しました。2017年の第一弾の制作では、各店舗の取材からデザインまで全てエ スノ3ジョウで行いました。現在、京 大工房と共同で第二弾を制作中です。パンフレットは、レトロこみちの各店舗の他、洲本市各所や東京のアンテナ ショップにも置かれています。

「レトロなまちあるき」への出店

   レトロこみちで年2回開催されるまち歩きイベントで、毎年多くのブースが出店します。私たちエスノ3ジョウも、これまでに京都大学珈琲同好会と共同出店しコーヒーを販売したほか、京大工房と共同出店し「円周率コースター」などの京大グッズを販売しました。

しだれ梅プロジェクト

   南あわじ市八木にある樹齢60年のしだれ梅の大木。海外メディアにも取り上げられ、時期が来ると大勢の人で賑わいます。このしだれ梅は村上さんという一人のおじいさんが育ててきましたが、高齢のため今後一人で維持が困難になってきています。また木を維持・成長させるには、周囲の廃屋の処理などの費用が必要となります。また、繁忙期の交通渋滞など、周辺住民の生活環境に悪影響をもたらすため、大々的な観光地化・収益化は困難です。
   ただ、地域住民の理解を得て、みんなが納得する形で収益化ができるようになれば、地域力を高めるきっかけになり、立派なしだれ梅の大木を次の100年につなぐことができます。私たちは大学生という立場を活かしつつ、全員が納得できる解を模索していきます。

03.プラットフォーム事業

大学生地域創生会議

   大学生地域創生会議とは、大学生が地域の中に入っていき、地域住民や行政,民間企業などと共に地域創生について考える合宿形式のアイデアソンです。
   創生会議を開催することで、大学生の斬新なアイデアが地域活性化の取り組みに新しい風が吹かせる他、地域創生に対する大学生の感度を上げるといった様々な効果が期待できます。
   さらに創生会議では、ただアイデアを考えるだけなくそのアイデアの実現に向けて動き出すことも重視しています。もちろん短期間でも大学生が真剣に地域創生に取り組むことは有意義なことではありますが、真剣に取り組む中で出たアイデアには大きな価値が秘められていることが多いと考えるからです。

第1回大学生地域創生会議 in洲本

   2019年5月に兵庫県洲本市で第1回大学生地域創生会議を開催しました。「地域内再投資に留意した上で洲本の活性化を考えよ」をテーマに、京都大学の学生を中心に20名が参加し、1班5人の計4班に分かれて1泊2日の合宿を行いました。
   創生会議の事前の段階として、京大で事前学習会も行い、創生会議当日も全ての班が深夜まで議論を続けるなど有意義な時間を過ごしました。
   最終発表会には洲本副市長や洲本市企画課課長、洲本で活動される企業の代表取締役、市議会議員、地元住民などの方々が参加され、4つの班の発表プレゼンをより多くの地域の方々に見ていただきました。
   今回の創生会議で最優秀賞を獲得したアイデア「TRYANGLE」は実現に向けて洲本市等を協力しながら、エスノ3ジョウで事業化し、本格的に動いていくことになりました。

第2回大学生地域創生会議

   洲本市は7年前から大学と地域が連携する域学連携事業に取り組んでおり、私たちも2018年から参画しました。現在では6大学が洲本市で活動しています。その中で、各大学間の連携を促進することを目指し、第2回大学生地域創生会議では洲本での「合同勉強会」を企画中です。
   第3回以降は、洲本を離れ全国に展開していく予定です。

04.TRYANGLE事業

洲本ビジネスコンテスト

   この事業部として初の取り組みが、「洲本ビジネスコンテスト」です。地元の高校生や有識 者の方をお呼びして、洲本の強みや課題を認識した上で、洲本から起こせるビジネスを本気で考案します。
   当イベントは交流会、勉強会、コンテストの3種全6回のイベントと、日本政策金融公庫のビジネスコンテストへの応募で構成されています。
   参加者の方には、メンバーと協力しながら課題に取り組む中で、「企画を思いつく力」「論理的に考える力」を身につけてもらうことを主眼に置いています。

洲本ビジネスプラングランプリ        1デイイベント

   2019年8月には日本政策金融公庫主催で1デイイベントを開催しまし た。この事業で考案されたビジネスプランは日本政策金融公庫のビジネスグランプリに応募する予定ということもあり、応募前に金融公庫の方のお話を聞ける非常に良い機会となりました。

放置ため池問題×養殖業者              のマッチング

   ため池問題をビジネスの観点から見つめ直し、全国ワイドでの問題解決の可能性を秘めたアイデアです。
   淡路島は全国的にもため池が多い地域と言われます。
   ため池は本来農業用に設置されたものですが、近年では農業の衰退によって、使われていないため池や、使う人が大きく減ったため池が多く存在します。このようなため池は手入れされずに荒れ放題となり、景観を損ねるばかりか、いずれ決壊して災害を引き起こす元ともなります。
   そこで高校生の彼らは、「受益者が農家に限定されているからため池という“ビジネス”は破綻したのだ。 他に受益者はいないのか」という観点から発想し、池の価値を最大限に引き出せるのは鯉の養殖業者と判断し、彼らとため池のマッチングのビジネスに思い至ったのです。
   「課題」を「強み」に変えてしまうアイデアこそ、地方の抱える問題を一挙に打破できる。そんな確信のもと、これからも私たちは高校生の皆様のサポートを行いたいと思います。 

05.海外事業

カンボジア給食事業

海外事業は2019年の秋口に始動した、本団体の中では比較的新しい事業です。コンセプトに「外国人との交流を通じて、日本の魅力を再発見しよう」を掲げ、洲本をはじめとする日本の地域と海外が関わりを持ち互いの課題と向き合うことで、両地域の長期的な発展・自立を目指します。海外事業は本団体の理念である、イノベーションの創出によるボトムアップの促進を目指す内容であるとも言えます。また本団体の洲本でのこれまでの活動を別の地域において応用する点で、いわば新たな挑戦と言える革新的な事業です。

カンボジア給食事業

カンボジアの中心地から離れた地域では、経済的理由等により学校が2部制度で行なわれています。すなわち午前と午後で時間割が分割され、子供たちは学習時間が短いのみならず途中で登校・下校する生徒もいる現状があります。そこで我々はこのような学校に給食を導入するお手伝いをすることで、彼らの教育支援や家庭の経済的自立を支援することを目指します。具体的には洲本で生産される栄養価の高い食品を現地へ送付し、栄養状態の向上とともに洲本とカンボジアの交流を促進していきます。

06.戦略企画室

地域の調査・分析

   私たちは、地域で活動するにあたり、その地域の調査・分析から行います。具体的には、内閣府のまち・ひと・しごと創生本部が運用している地域経済分析システム「RESAS(リーサス)」を活用 した客観的データに基づく形で、地域の現状や課 題を把握することです。
   この調査を経ることで、様々な活動をする際に、地域の課題の本質を常に念頭に置くことができま す。
   まだ活用し始めてから歴が浅いため、団体外部へ提示できるレベルではないですが、将来的には、こうした分析を基に、行政への政策提言ができるレベルにまで引き上げられればと考えております。

地域創生   勉強会

   地域が抱える問題の根本的な解決に向けて、地域の調査を行います。具体的には、似たような他の地域とのベンチマークを行ったり、世界中の地域創生の成功例をまとめて、私たちの活動に活かせないかを考えたりしています。

団体内部   統制

   エスノ3ジョウ内部の管理を行っています。団体がどのような活動をしていくのか、どこをゴールに設定するのか、そうした団体にまつわるあらゆる意思決定を戦略企画室が下していきます。

団体パンフレット作成

   団体管理の一環として、本パンフレットの作成も戦略企画室が行っています。どうすれば多くの人にエスノ3ジョウのことを知ってもらえるか、このパンフレットを見てもらえるのかを考えていきます。